履歴書・・・一枚の紙切れ~序章①~
愛されること
たった6文字に秘められた、とてもツラクテ切ないこと
愛するより愛したい
そんな気持ちになれた
「1枚の履歴書」
1枚の履歴書。
私と彼の出会いは1枚の紙切れ。はかなくて、もろい紙。そんな1枚の履歴書。
今でもくしゃくしゃと丸めたくなる。私の5ねんかん。
「すみませんでしたっ!」
今日もバイトが終わった。寒空のなか、自転車をこぎ帰宅路につく。
私はさおり。16歳。県立高校に通う女子高生。とりたてて何ができるわけではないが、どちらかというと、なんでも「フツウ以上」にできる女子高生。実家が自営業を営んでいた経歴もあり、さおが「バイトしたい」と言ったら親はすんなり許可してくれた。
部活なんて、かったるい。高校1年生からバイトを始めた。
とある、コンビニエンスストア。
コンビニで一番年少だったさおは、みんなから好かれていた。オーナー、店長、バイトの人。
いっぱい謝った。いっぱい誤った。
でも、いっぱい笑った。いっぱい出会った。いっぱい学んだ。
たくさんの思い出ができた。
毎日コンビニ前にたまっているいっこ上の先輩。一目ぼれした。毎日買いにくるシーフードヌードルのお湯。お湯を入れてあげて、「あつっ」ってゆって、興味をひこうとした。
コンビニに納品される商品の数々。ストック倉庫の裏で使用済みのダンボールを足で「ばんっ」って押すのが心地よかった。
冬になると新商品がたくさん出るチョコレート。どの高さにどの商品を置いたらお客さんは見やすいかな?買いやすいかな?そんなことを考えながらレイアウトを変える。勝手に変えて怒られる。
毎日お酒を買いにくるおっちゃん。朝から酒くさい。でも、お客さんと話しているとすぐに時間が経つので暇を作っては、しゃべっていた。おっちゃんは若い女の子が好きみたい。
なんでも丁寧に教えてくれるオーナー。私はオーナーの考え方が好きだった。だから自給650円のバイトだったけど好きだった。
意外と大変なクリーニングサービス。色んなにおいが混じりながらくる洗濯物。つり銭を間違えて、お客さんの家まで謝りにいったよね。
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